(仮訳)サルノコシカケ型およびハリタケ型の種を含むタバコウロコタケ目の新属、Sidera
Miettinen, O. & Larsson, K-H. 2011. Sidera, a new genus in Hymenochaetales with poroid and hydnoid species. Mycological Progress. Available at: https://doi.org/10.1007/s11557-010-0682-5 [Accessed November 8, 2018] 【R3-05657】2018/11/9投稿

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3行まとめ

Skeletocutis lenisなど4種に対し、新属Sideraを提唱した。
本属は白色腐朽菌で、子実体が背着生、担子胞子がソーセージ形であり、特殊な菌糸にロゼット状の結晶を伴うことなどで特徴づけられた。
本属にはサルノコシカケ型およびハリタケ型、1菌糸型と2菌糸型のそれぞれ両方の形質を有する種が含まれた。

(新組み合わせ)

Sidera lenis (P. Karst.) Miettinen
旧名:Physisporus lenis P. Karst.
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【よく似た種との区別】
Cinereomyces lindbladii(アラゲカワラタケモドキ)
形態的に類似している(野外で混同のおそれがある)
菌糸にロゼット状の結晶を伴うことがある
本種より菌糸の幅がずっと広い
本種と異なり菌糸の輪郭がかなり不規則形
本種と異なり菌糸がKOH溶解性
本種と異なり骨格菌糸の幅の少なくとも半分をルーメンが占める

(新組み合わせ)

Sidera lowei (Rajchenb.) Miettinen
旧名:Ceriporiopsis lowei Rajchenb.
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【よく似た種との区別】
Sidera vulgaris
子実層面が管孔状
孔口のサイズが類似している
ITS/5.8S+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子が短い
本種と異なり担子胞子が中程度に屈曲するのではなく強く屈曲する
本種と異なり菌糸構成が1菌糸型ではなく2菌糸型
ITS/5.8S+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Gelatoporia subvermispora
白色腐朽菌である
担子胞子がソーセージ形
菌糸構成が1菌糸型
菌糸に結晶を伴う
本種と異なりシスチジオールを欠く
本種と異なり菌糸の構造が比較的緩いのではなく凝集状~密
本種と異なり菌糸の結晶がロゼット状ではなく小粒状
本種と異なり生殖菌糸が薄壁ではなく僅かに厚壁
ITS/5.8S+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Sidera lunata (Romell ex Bourdot & Galzin) K.H. Larss.
旧名:Grandinia lunata Romell ex Bourdot & Galzin
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【よく似た種との区別】
Trechispora spp.
肉眼的形態が非常に類似している
本種と異なり隔壁がアンプル形

(新組み合わせ)

Sidera vulgaris (Fr.) Miettinen
旧名:Polyporus vulgaris Fr.
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【よく似た種との区別】
Sidera lowei
子実層面が管孔状
孔口のサイズが類似している
ITS/5.8S+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子が長い
本種と異なり担子胞子が強く屈曲するのではなく中程度に屈曲する
本種と異なり菌糸構成が2菌糸型ではなく1菌糸型
ITS/5.8S+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される